2023/11/24 00:04

皆さんこんにちは、ハローDTFです。


前回につづいて今回はホワイトインクに焦点をあててみようと思います。

使用するインクは全部で5色ありますがその中で一番重要で問題を引き起こすのがホワイトインクになります。

なぜ重要なのかというと単色としての白と、CMYKの下地としてカラーの出具合をコントロールしている為です。

ホワイトインクが薄いとこんなことが起こります。
1.単色としての白が透ける
2.CMYKで出力した柄が濃色生地に転写した際に薄暗くなる

このようにフルカラー転写なのに残念な結果にならない為にはホワイトインクをいかに上手に扱うかが重要となってきます。

またホワイトインクの濃度は印刷する対象物、使用するフィルムの種類によって濃度も変更する必要が出てくることがあります。
ただこれは実際やってみないとわからないことが多いですが。。。

そして一番重要なのに問題が起こりやすい原因が「沈殿」という問題です。
インクの特徴4でお伝えした項目がまさに「沈殿」の解決策となっています。

何が沈殿するのか?それはホワイトインクに含まれている白の顔料(白色を構成する原料)が沈殿することです。
赤、青、黄、黒にはなくて白だけ沈殿するのはなぜなんでしょうか。
それは白の顔料は比重が重たいのと、インクにたくさん含まれているからです。
そうでないと白色が薄くなって出力されてしまいます。

まず沈殿の何が悪いのかを挙げていきます。
1.インクが詰まりやすい
  ・ノズルクリーニングの回数が増える
  ・印刷すると白が飛び散った感じで印刷される
2.インクをタンクへ補充する際は必ずボトルを振ってしっかり撹拌させてから補充しないといけない
  ・白の濃度がボトルの開封時と使い終わりで変わってくる
  ・顔料の塊が入っている可能性があるためプリントヘッドが詰まりやすくなる可能性がある
3.タンク内のインクも顔料の沈殿が起こり、長期的にはドロドロした白い沈殿物が堆積しやすく、タンク内の掃除をして堆積物を取り除く必要がある
  ・ノズルが詰まりやすくなる原因となる

沈殿って本当に最悪ですよね。

したがって沈殿を克服することで白をコントロールすることが簡単になるということにつながります。

大手DTFメーカーにはかなわないので、国産インクではありませんし、インク内の気泡がノズルまで到達しない構造になっているわけでもありません。ノズルのつまりを検知してくれるなんてこと到底できないですが、一番肝になるのはこのホワイトインクの沈殿を解決することに尽きると思っています。

長々とご説明しましたが、急遽変更したインクはメーカーが言う通り、沈殿が今のところ起こっていません。若干顔料と樹脂成分の分離はしますが、それでも沈殿はしないので白の印刷がとても安定しました

以前は朝方、印刷し始めは白の濃度が薄くなりがちで時間がたつと白が濃くなっていくという状況だったのが今は最初から終わりまでほぼ一定の濃度で白が印刷される様になりました。

お試しでもいいのでぜひ一度ほかのメーカーのプリンターで使用してみてほしいです!

このインクがもしもっと前からあったなら60cm幅のプリンターが今も健在で使用できていたかもしれないです・・・
そうしたらハローDTFはなかったかもしれませんが・・・

というわけでハローDTFをどうぞよろしくお願いいたします。

管理人:後藤